ランナーの「みかた」

ランニング、マラソンに関する記事を書いていきます(仮)

【振り返り①】「別府大分毎日マラソンでのサブ3達成」というプロジェクトが無事に終了しました

 気まぐれなブログ更新ですいません。

 

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さて、今シーズンの本命レースである別府大分毎日マラソン(以下、別大)が無事に終わりました。サブ3という目標に対して、

 
グロスタイム→2:55’10
ネットタイム→2:54’33
 

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 という結果と手にすることが出来ました。応援してくださった皆様、本当に有り難うございました。
 
レースそのものは別の機会で振り返りたいと思うのですが、今回は【別大でのサブ3達成】は、“一つのプロジェクト”と位置づけていたため、仕事でよく使う【KPT】というフレームで振り返ります。
 
KPTは、Keep/Problem/Tryの略で、「Keep=よかったこと・続けること」「Problem=悪かったこと」「Try=次に試すこと」の3つのフレームワークで考える方法です。
 
書き出したら、ものすごい分量になってしまったので、まずはKeepから振り返って行きましょう。
 
■Keep
・レース間隔は空けた方が良い
 →月1回のレースは多すぎる。ハーフマラソンまでならOKだが、フルマラソンウルトラマラソンの場合はレース後に練習&トレーニングをすることを考えると8〜10週を空けることが望ましい。最低で6週は空ける。細かくすると、「疲労抜き:1週+α」+「練習:2〜3週」+「レース準備:2週」ぐらいのイメージ。
 
・参加する大会に過去の出たことのある人から情報・活きたTipsを仕入れる(仕入れ先は複数人が望ましい)
 →今回の別大で言えば「カテゴリー4の人は早い者勝ちでバスに待機ができる」「コースのバイクは想像より走りづらい」、サロマのケースで言えば「ここのトイレは並ばずに使える(小に限る)」と実際に参加した人にしか持っていない情報が必ずある。これは積極的に仕入れにいく。仕入れるためには、自ら情報収集することだけに限らず、参加する大会を共有しておくことで仕入れの入口を作っておくことも大切。
 
・大きな目標を達成するために小さな目標を立ててクリアしていく
 →サブ3の目標に対して、15個の小さな目標を立てて、約2ヶ月かけてクリアしていった。小さな目標を立てることで自らの成長を把握でき、積み重ね感を得ることが可能になる。大きな目標に対して、いかに良質な小さな目標を立てられるかが大事。サブ3については、ある程度の目安となる情報が色々なところにあったので非常に立てやすい。
 
・良いものは継続して取り組み、失敗したものは改善につなげる
 →同じミスを繰り返さないためにも、過去の自分や先輩ランナーから学ぶことが大切。特に自分のこと(特に嫌なこと・向き合いたくないこと・無意識なこと)については、すぐに忘れてしまうので、しっかりと記録を残す。個人的には手書きがオススメ。ログを残すことは目的ではなく、何のためのログなのかを事前に設定して、目的に合わせた記録を残さないと効果が薄い。
 
・気温に対する対策はしっかり練れば対応可能
 →野辺山では暑さ、別大では寒さと、両極端のケースにうまく対応できた。気温に対する対策はタイムに対する【加点を作る】のではなく、【失点を防ぐ】イメージ。暑さで言えば「身体を暑くしないこと」「身体を冷やすこと」の2軸で、寒さでいえば「身体を暖かくすること」と「身体を冷やさないこと」の2軸で考えると対策が取りやすい。
 
・レースにおける風は誰でも同じ条件。”抵抗する”や”刃向かう”のではなく、”仲良くする”意識を持つ
 →風についてはいくら考えても仕方ないこと。自分の力では変えられないもの。事実が変えられないなら、とらえ方を変えるようにする。風と戦う意識ではなく、友達になれればGood!
 
・手先の寒さ対策は非常に重要
 →自分の思った通りに手先が動かせることで、「必要な時にジェルが摂取できる」「給水のカップを確実に取れる」を対応できる。一度冷えるとレース中に暖めることは難しいので、走る前から暖めておくことが大切。別大のケースでいえば、手袋を2枚重ねて、間に小さめのホッカイロを貼るのは非常に有効で、終始手先に寒さを感じることはなかった。給水の際に手先が濡れた場合でも、ホッカイロのお陰で暖めることもできた。
 
・マラソンは苦手を埋めていく競技。そこに必ず伸びしろがある
 →苦手を思うものは、これまで取り組んでこなかったもの。私の場合でいえば、スピード練習が本当に苦手であったが、最近はそこそこのスピードで走れるようになり、心肺を追い込む楽しさを感じるようになった。自分が何が苦手なのかをしっかり把握して、一人の力で解決しようとせず、ランナー仲間やランニングチーム等の力を借りて、解決していく。記録を残しておくと、苦手が変わって行く過程が見える化できる。
 
・練習における変動値と固定値という考え方で、成長感を出す
 →練習におけるコース(練習場所)・タイム・距離・メニューの項目について、今回の練習で何を固定させて、何を変動させるを定義する。例えば、【織田フィールドで、1,000mのインターバル走を、前回は3’50で、今回は3’45で走る】とする。この場合の固定値は、コースの「織田フィールド」と距離の「1,000m」とメニューの「インターバル走」となる。変動値は、タイムの「3’50と3’45」となる。今回のケースであれば、変動値は一つとなるため、3’45で走ることが出来れば、前回に比べて成長したと言える。練習会のような機会ではメニューが与えられることが多いが、自主練習の際には変動値と固定値という考えた方を使って、以前の自分との変化値を追うことができるとGood!比較する際、気温や体調といった観点は大事になるが、時に考え過ぎないことも大切。
 
自主練習でのメニューは、公開されているメニューを真似る(パクる)
 →私の場合でいえば、M×Kというランニングチームが公開しているメニューをそのまま真似て、自主練習として行っていた。M×Kの練習会ではペーサー付きとなるため、同じメニューを一人でこなすことができれば自信につなげることができる。仮に全てをこなせなくても、ペーサー付きならこなせる可能性が残る。目標を達成したいと思うなら、無目的な走るという「練習をこなす」のではなく、「いかに力のつく練習を重ねていく」かが大切。
 
・自らの走力・コンディションという“現在地”はつかんでおく
 →「このタイムで走りたい」という気持ちは非常に重要だと思う一方で、背伸びした目標を設定することで自らを苦しめても仕方ない。そのためにも、現在地をしっかりとつかんで、目標とのギャップをより正確に把握することが大切。個人的には、練習会などで人と比べることで、自らの現在地をつかんでおくと良いと思う。ホームでの練習に限らず、時には他流試合に行くと更にGood!足を知って、自らの力に変える。
 
・走力・コンディションについては、周りに把握できる人を作る
 →自分の走力やコンディションを正しく自分で把握できることが理想ですが、自分で自分のことは把握しきれないもの。そのため、走力であれば、ランニングチームのコーチや仲間、コンディションであれば、スポーツマッサージのトレーナーなど、自分のことを理解してくれる人を周りに作る。マラソンそのものは個人競技であるが、そのプロセスは個人ではなく、チームプレイとして取り組んでいく。その人たちに、自らの目標を共有することで、一致団結できると更にGood!
 
・自ら成長する理由を自分で作ってあげる
 →「タイムを縮めたい」「自己ベストを出したい」と思うなら、努力が必要というより、伸びる理由を作ってあげることが大切。「既に出来ていること」「これまで繰り返してきたこと」を仮に取り組んだとしても、投下した時間・かけた労力に対する効果は薄いと思う。苦手を克服することは効果が大きいが、意外なところに問題があるかも知れない。私の場合でいえば、狭い範囲では“ランニングフォームの改善”、広い意味では“ランニングエコノミーの改善”が成長するキッカケとなった。あくまで個人的にな感想になるが、ランニングエコノミーについては意外とテコ入れしていない人が多い気がする。
 
・レースプランは7割ぐらいでOK。ガッチリ組み過ぎると自分が苦しくなる
 →予定を立てることは非常に大切に思う反面に、予定に縛られ過ぎると自らが苦しくなる。最近、レース中にタイムを見なくなったのは、タイムばかりに縛られてしまい、自らの思考が時間に向くことを極力避けたいから。サブ3だと、4’15ペースで走らないと、サブ3.5だと、5’00ペースで走らないという、ねばならないでフルマラソンのように長時間走るのはかなりのストレス。プランは7割ぐらいでOKぐらいの考えで、心にバッファーを持ちながら、ランニングそのものを楽しみたい。
 
・時計を見るのは、あくまで決めたタイムだけ
 →最近は、ここ一番の集中力が生まれている時は、自己ベストが更新できている。この勝ちパターンに自らをはめるために、タイムを追う走りは合わない。そのため、意図的に決めた距離だけでタイムを見るようにしている。
 
・日頃の練習の中で、自らのスピードを身体に染みこませる
 →レース当日は通過タイムやラップを追わない分、練習では時間の意識は高く持つ。理想は自分の中で感覚のタイムと、時計が刻むタイムがイコールとなること。よく練習をする神宮外苑では100mや500mごとに調整し、トラックであれば1周ごとに調整していく。そのためには、日頃からペーサーがどんな時間管理をしているかを観察して、細かなペース変動に敏感になれるとGood!最初のステップとしてははペーサーに付いていくことで経験値を積み、次のステップとしては狙ったペースを自ら作れるようになってくると、走りが安定して、ランニングエコノミーも上昇する。
 
・苦手と思うギアでも、リスクマネジメントの観点で取り入れる
 →別大のケースでいえば、アームウォーマーとゲイターは本音でいうと着用したくなかった。だが、当日の天候を考えるとアームウォーマーを着用した方がリスクが減らせて、ゲイターは脚攣りへのリスクが減らせると思い、自らのストレスよりリスクマネジメントを優先して着用。自分の強い想いやこだわりが良い結果に結びつかないケースも時にあるかも知れない。
 
・レース当日の天候・天気は早めに情報収集する
 →最近の天気予報は1週間〜5日前には発表されているので、早めに情報を収集し、対策を検討する。早めに情報収集することが出来れば、必要なアイテムはギリギリに入手することが可能になる。前日や当日に焦って行動することも減らせる。個人的に、好きな場所を5箇所登録できるYahooの天気アプリは便利。
 
・レース前日の夕方〜夜は、一人になる時間を確保しておく
 →当日に向けた準備時間を確保するだけでなく、レースに集中するための気持ちを作るためにも重要。一緒に食事をするならレース後にするか、後日打ち上げという形で対応する。
 
・レース前日は、心がリフレッシュできることをする
 →前日にバタバタする中、準備をすること心に余裕がなくなる。今回の別大でいえば、湯布院に行って、のんびりと散歩できたのが非常に良かった。美味しいものを食べたり、温泉に入ったりと、心の余裕を作ってあげる意識を持つ。
 
・レース中に苦しくなった時こそ、基本動作・基本姿勢を確認する
 →30キロを過ぎたら、誰でも苦しいもの。苦しい時こそ、基本に立ち返る。無理に力を入れるのではなく、力を抜くために基本に立ち返る。大事なるのは、立ち返る基本を自ら持っておくことで、それは自分一人ではなかなか気づけない。「そもそも、どんなクセを持っているのか」「苦しい時には更に何が起きるのか?」という点は他人からのアドバイスでリストアップしておくと良い。私の場合でいえば、大きく分けると、「姿勢」と「力み」となる。細かく分けるとすると、「脚を後ろの着くフォームのままか?」「上半身が一枚の板となるような前傾姿勢か?」「アゴが前に出ているか?」「肩や腕に力が入らず、リラックスできているか?」「両肩が旋回していないか?」「両手が力強く握らずに、軽く握れているか?」
 
・心拍数を見るのは練習中か練習後だけに限定して、レース本番では見ない
 →計測で、AT値(有酸素運動から無酸素運動に変わる運動強度の境界値)を把握しているため、この数値(私の場合は164)を超えてくると、苦しくなってくる。170を超えてくると、苦しさが増してくる。ただ、本番のレースにおいては、心拍数がいくつであっても粘ることが大切になってくるので、レース中において心拍数は不要な情報。数字を仮に知ってしまうと、弱虫が顔を出してくるのは間違いないので、ランニングウォッチでは表示させないでおく。
 
・給水は手前ではなく、奥のテーブルから取る
 →大会によって、給水地点のテーブルの数はまちまち。最初の給水ポイントでテーブルが何個ぐらいあるのかは把握する。給水では「早く取りたいと」いう気持ちによって、多くのランナーは手前で取りがち。給水で多くのランナーが集まるということは、接触のリスクが非常に高くなるので、リスクを回避するためにも人が減る奥のテーブルから給水を取る。奥のテーブルで取る分、取れない可能性も出てくるため、手先は確実に動かせる状態にしておくことが大切。
 
今日はここまで。