ランナーの「みかた」

ランニング、マラソンに関する記事を書いていきます(仮)

【振り返り】チャレンジ富士五湖ウルトラマラソンの試走で撃沈した6つの理由

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先日の日曜日ですが、チャレンジ富士五湖ウルトラマラソンに向けて、本番コースの試走に行って来ました。仲間と一緒に行き、スタート時間をずらして追いかけっこをするイメージで行ったのですが、全然違う結果に終わりました。雲一つない快晴のもと、絶好のコンディションでモチベーション高く行ったはずが、予想もしなかったぐらい走れませんでした。見事なぐらいの大撃沈です。

 

100kmの前半56kmのドロップバッグ地点まで行き、折り返して70kmを走る予定だったのですが、結果走ったのは40キロ弱。山中湖に向かう途中から「もう止めたい」気持ちで満載で、更には、富士北麓公園に戻ってきた時に、ふくらはぎと股関節に強い痛みが出たので、大事を取って止めました。

 

試走でうまく行かなかったことは残念で仕方ないのですが、別の観点で言えば、これが試走で起きて良かったと思っています。きっと、チャレンジ富士五湖本番で同じことが起きたとしたら、納得できるタイムどころか、完走も危うかったです。

 

試走を終えた後から、「何故、この試走がここまでうまく行かなかったのか?」「この原因は何か?」と色々と考えた結果をお伝えします。「フルマラソンの翌週で疲労が残っていた」「天候的に暑く、走りづらい環境だった」は当たり前過ぎるので、改めて書くことでもないので、あえて省いています。

 

大きく分けると、原因は6つあると思います。

 

1)走りに集中できる環境になかった
2)歩道の雪が溶けておらず、足元を気にして走る必要性があった
3)ウルトラマラソンを甘く見ていた
4)フルの走りでウルトラを走ろうとした
5)標高の高さが大きく影響した
6)立ち止まる勇気がなく、ケアが後手に回った

 

それでは、詳しくみていきましょう。

 

1)走りに集中できる環境になかった
これは試走だからこそ起きたことかも知れませんが、今回は携帯を片手に持ちながら、なるべく正規にコースからロストしないように意識しながら走りました。山中湖に向かうルートはそこまで難しくないのですが、過去に走ったのは昨年の本番だけで、更には朝の暗い中で走っているため、記憶がかなり曖昧。「こんな所、昨年走ったかなぁ〜?」ぐらいの記憶でした。確実に覚えているのは、エイドのある場所とトイレに入った場所だけ。今回は、仲間と追いかけっこをしているため、コースからロストしないことばかりに意識が向いて、走りに集中することが出来ていなかったようです。走っている時は気づいていなかったのですが、改めて振り返ってみると、結構な神経を使っていたのだと思います。

 

2)歩道の雪が溶けておらず、足元を気にして走る必要性があった
山中湖に向かう道路の歩道は結構な雪が残っており、常に足下を気にかける必要がありました。場所によっては、残る雪に足を入れなければならなかったり、道ばたに落ちている小さな枝や小石を踏みながら、走る必要がありました。フルマラソンは車道を走るので、そこまで足下を気にする必要がありませんが、ウルトラマラソンは基本歩道を走るので、足下を注意して走るというのはすっかり忘れていた観点です。

 

3)ウルトラマラソンを甘く見ていた
今回の試走が一番うまく行かなかった原因は、ウルトラマラソンを甘く見ていたことです。簡単に言えば、調子に乗っていました。フルマラソンでサブ3をしたことで「チャレ富士ではこれぐらいのタイムで走れる」という自信ではなく、過信が生まれていました。ここ最近は、常に考えていたのは「今年のチャレ富士やサロマは、何時間で走れるだろう?」という期待感と危機感がブレンドされた欲ばかり。更には、昨年にウルトラマラソンを3回(チャレ富士118キロ、野辺山100キロ、サロマ100キロ)を走っている経験があるため、自信を過信に加速する結果になりました。走った経験がなければ、逆に謙虚な気持ちで、ウルトラマラソンに向き合っていたと思います。経験上、「頭の中に雑念がある時は、いい走りができない」ことは分かっていることなのに、ウルトラマラソンに対しては、甘い考えで胡座をかくことが起きていました。

 

4)フルの走りでウルトラを走ろうとした
今回痛感したのは、フルマラソンとウルトラマラソンは長い距離を走るという意味では同じですが、極端な話、「別スポーツととらえるぐらいが良い」というものです。あえて切り分けるとしたら、次のようになると思います。

 

フルマラソンは、いかにギリギリまで追い込み、速く走るか。苦しさとの戦い
ウルトラマラソンは、いかに一定のペースで走り、安定して走るか。我慢との戦い

 

頭では分かっていたのですが、フルマラソンの流れで試走に行ってしまったため、ウルトラマラソンの走りが全く出来ませんでした。「フルマラソンで走るラップ+30秒ぐらいで走れば大丈夫でしょう」ぐらいの甘い考え。フルマラソンでは【速さ】が求められますが、ウルトラマラソンでは、速い以上に【強さ】が求められることを忘れてはいけません。

 

5)標高の高さが大きく影響した
スタート地点の富士北麓公園は高度で1000m近くあるので、地上に比べると酸素が薄く、呼吸がすぐに上がってしまいます。事前に知識として頭に入っていたのですが、「そこまで影響ないで」という甘い認識があり、予定していた設定ペース(4’30)で走ってしまい、心肺に負荷をかけていたようです。標高は動いている時計では計れないので、心拍数を見る必要があるかも知れません。

 

6)立ち止まる勇気がなく、ケアが後手に回った
フルマラソンでは起きないのですが、ウルトラマラソンでは必ず股関節が痛くなります。それは昨年のウルトラマラソン3レースでも同じように起きており、特に初のウルトラマラソンを走ったチャレ富士118キロでは大きな痛みとなり、後半ではかがむこと・屈伸することが困難になりました。そのため、次走の野辺山やサロマでは、エイドごとに10〜20秒ほど立ち止まり、必ずストレッチを入れることをしていました。が、今回は試走ということで、エイドはなく、立ち止まるのは赤信号だけ。「一緒に走っているから遅れてはいけない(遅れたくない)」という心理が働いた分、ケアが後手に回り、結果、股関節へのダメージが着実に蓄積されてしまいました。

 

*同じようなことを、自らこちらの記事に書いていました。

ウルトラプロジェクトメンバー 野辺山ウルトラ100kmも完走 〜レース前に暑さ対策したから周りが話すほど暑くはなかった〜 その2 | ウルトラランナーへの道 ブログ

 

 
正直、大惨敗なチャレンジ富士五湖ウルトラマラソンの試走ではありましたが、現場に行ったからこそ、気づきを得ることが出来たのは間違いありません。この気づきを学びに変えて、本番までの間、出来る限りの準備を重ねて、作戦を練って行きたいと思います。4週間近くあれば、まだ出来ることは沢山あります。一度、ゼロベースで作戦を練り直します。

 

今日は、ここまでー。