ランナーの「みかた」

ランニング、マラソンに関する記事を書いていきます(仮)

【振り返り】チャレンジ富士五湖でサブ9達成①〜総括〜

大分遅くなりましたが、来る4月22日(日)チャレンジ富士五湖ウルトラマラソンを走ってきました。昨年の日光ウルトラマラソンでスネの怪我によるDNS以来、9ヶ月ぶりのウルトラマラソンでした。
 
今シーズンでサブ3を達成して初めて迎えるウルトラマラソンということで、「今の走力で、どんな走りができるのか?」「自分自身、ウルトラマラソンに向いているのか?」「本命レースである次走のサロマにつなげることはできるか?」という高い期待感を抱いて、最高気温が26℃を超える条件のもと、出来るベストを尽くしてきました。
 
結果としては、
 

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ネット 8:57’16
グロス 8:56’59
 
で、サブ9を達成することができました。
 

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翌日に発表された速報記録によれば、100キロの部では「総合21位」で、今年の出走者は、男子1,689名+女子316名で、2005名なので、21位/2005名で、まさかの上位「1%」という結果です。

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*上記の順位に女子1位が追加されて、総合21位になります。
 
事前に立てていた目標は大きく2つあり、
 
①2017年のサロマで出した9時間19分の100kmの自己ベスト更新
②今大会における上位3%以内

 

だったのですが、お陰様でどちらも達成することが出来ました。当日一緒に走ったランナーの皆様、応援ナビやランナーズアップデート経由で応援してくださった皆様、何となくでも気にかけてくださった皆様、本当にありがとうございました。同じ走りをするのが難しいぐらい、本番パワーに後押しされて、富士の麓と駆け抜けてきました。
 
振り返りは追々行っていきますが、総括として、本当に本当に楽しい100キロの旅でした。「やっぱり、フルマラソンより、ウルトラマラソンの方が好きだなぁ〜」「こんな快晴のもとで、富士山の麓を走れることは幸せだ!」と心の中で何度もつぶやくぐらい、終始楽しく走っていたと思います。最初は「早くゴールしたい」という気持ちでしたが、後半戦に近づくにつれて、「この時間がまだ続けば良いのに〜」「まだ、終わりたくない!」と初めてフルマラソンを走った富山での気持ちに近かったと思います。
 
そして、楽しい気持ちだけでなく、リラックスしつつも良い結果を手に入れるという強い気持ちでも、当日を走ることが出来たように思います。2月の別大では120%の力を出し切り、その後はモチベーションがダウンして、3月のソウル国際では全然気持ちが上がらずというメンタル面でしたが、今回のチャレ富士は緊張とリラックスの程よくブレンドされたメンタルで臨めたと思います。
 
ただ、結果が良かったからと言って、100点満点とは全然言えず、大きな反省としては、前半にオーバーペースで突っ込み過ぎてしまったことです。相変わらずの悪いクセです。フルマラソンと違って、ウルトラはレースマネジメントやタイムマネジメントが極めて重要とわかりながらも、最近のフルマラソンのクセが出てしまったのは、大きな反省点。別大→ソウル国際→チャレ富士と悪いクセが顔を出しているので、自制できるような何らかの仕組みやルールを設ける必要があるかも知れません。
 
 ■GARMINのデータによる1キロごとのLAP
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事前の計画は別の記事で書くとして、結果、45.3%:54.7%という割合で、後半を良く持ちこたえることが出来たと思います(赤いセルほど速く、青いセルほど時間がかかっています)序盤は4’45をベースで走ることを計画していたのですが、気づいたら4’30で走っていました。ただ、結果論でみれば、日差しの強くなる前の序盤(朝〜11時時迄)に距離を稼ぐというのは良い結果に傾いた気がします。
 
さて、今回は、何回に分けて、振り返って行きたいと思います。レースから時間が経過して、大分記憶が曖昧になって来ていますが、データや写真を通して、記憶を呼び起こしながら書き記したいと思います。
 
今日は、ここまで。 

【振り返り】チャレンジ富士五湖ウルトラマラソンの試走で撃沈した6つの理由

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先日の日曜日ですが、チャレンジ富士五湖ウルトラマラソンに向けて、本番コースの試走に行って来ました。仲間と一緒に行き、スタート時間をずらして追いかけっこをするイメージで行ったのですが、全然違う結果に終わりました。雲一つない快晴のもと、絶好のコンディションでモチベーション高く行ったはずが、予想もしなかったぐらい走れませんでした。見事なぐらいの大撃沈です。

 

100kmの前半56kmのドロップバッグ地点まで行き、折り返して70kmを走る予定だったのですが、結果走ったのは40キロ弱。山中湖に向かう途中から「もう止めたい」気持ちで満載で、更には、富士北麓公園に戻ってきた時に、ふくらはぎと股関節に強い痛みが出たので、大事を取って止めました。

 

試走でうまく行かなかったことは残念で仕方ないのですが、別の観点で言えば、これが試走で起きて良かったと思っています。きっと、チャレンジ富士五湖本番で同じことが起きたとしたら、納得できるタイムどころか、完走も危うかったです。

 

試走を終えた後から、「何故、この試走がここまでうまく行かなかったのか?」「この原因は何か?」と色々と考えた結果をお伝えします。「フルマラソンの翌週で疲労が残っていた」「天候的に暑く、走りづらい環境だった」は当たり前過ぎるので、改めて書くことでもないので、あえて省いています。

 

大きく分けると、原因は6つあると思います。

 

1)走りに集中できる環境になかった
2)歩道の雪が溶けておらず、足元を気にして走る必要性があった
3)ウルトラマラソンを甘く見ていた
4)フルの走りでウルトラを走ろうとした
5)標高の高さが大きく影響した
6)立ち止まる勇気がなく、ケアが後手に回った

 

それでは、詳しくみていきましょう。

 

1)走りに集中できる環境になかった
これは試走だからこそ起きたことかも知れませんが、今回は携帯を片手に持ちながら、なるべく正規にコースからロストしないように意識しながら走りました。山中湖に向かうルートはそこまで難しくないのですが、過去に走ったのは昨年の本番だけで、更には朝の暗い中で走っているため、記憶がかなり曖昧。「こんな所、昨年走ったかなぁ〜?」ぐらいの記憶でした。確実に覚えているのは、エイドのある場所とトイレに入った場所だけ。今回は、仲間と追いかけっこをしているため、コースからロストしないことばかりに意識が向いて、走りに集中することが出来ていなかったようです。走っている時は気づいていなかったのですが、改めて振り返ってみると、結構な神経を使っていたのだと思います。

 

2)歩道の雪が溶けておらず、足元を気にして走る必要性があった
山中湖に向かう道路の歩道は結構な雪が残っており、常に足下を気にかける必要がありました。場所によっては、残る雪に足を入れなければならなかったり、道ばたに落ちている小さな枝や小石を踏みながら、走る必要がありました。フルマラソンは車道を走るので、そこまで足下を気にする必要がありませんが、ウルトラマラソンは基本歩道を走るので、足下を注意して走るというのはすっかり忘れていた観点です。

 

3)ウルトラマラソンを甘く見ていた
今回の試走が一番うまく行かなかった原因は、ウルトラマラソンを甘く見ていたことです。簡単に言えば、調子に乗っていました。フルマラソンでサブ3をしたことで「チャレ富士ではこれぐらいのタイムで走れる」という自信ではなく、過信が生まれていました。ここ最近は、常に考えていたのは「今年のチャレ富士やサロマは、何時間で走れるだろう?」という期待感と危機感がブレンドされた欲ばかり。更には、昨年にウルトラマラソンを3回(チャレ富士118キロ、野辺山100キロ、サロマ100キロ)を走っている経験があるため、自信を過信に加速する結果になりました。走った経験がなければ、逆に謙虚な気持ちで、ウルトラマラソンに向き合っていたと思います。経験上、「頭の中に雑念がある時は、いい走りができない」ことは分かっていることなのに、ウルトラマラソンに対しては、甘い考えで胡座をかくことが起きていました。

 

4)フルの走りでウルトラを走ろうとした
今回痛感したのは、フルマラソンとウルトラマラソンは長い距離を走るという意味では同じですが、極端な話、「別スポーツととらえるぐらいが良い」というものです。あえて切り分けるとしたら、次のようになると思います。

 

フルマラソンは、いかにギリギリまで追い込み、速く走るか。苦しさとの戦い
ウルトラマラソンは、いかに一定のペースで走り、安定して走るか。我慢との戦い

 

頭では分かっていたのですが、フルマラソンの流れで試走に行ってしまったため、ウルトラマラソンの走りが全く出来ませんでした。「フルマラソンで走るラップ+30秒ぐらいで走れば大丈夫でしょう」ぐらいの甘い考え。フルマラソンでは【速さ】が求められますが、ウルトラマラソンでは、速い以上に【強さ】が求められることを忘れてはいけません。

 

5)標高の高さが大きく影響した
スタート地点の富士北麓公園は高度で1000m近くあるので、地上に比べると酸素が薄く、呼吸がすぐに上がってしまいます。事前に知識として頭に入っていたのですが、「そこまで影響ないで」という甘い認識があり、予定していた設定ペース(4’30)で走ってしまい、心肺に負荷をかけていたようです。標高は動いている時計では計れないので、心拍数を見る必要があるかも知れません。

 

6)立ち止まる勇気がなく、ケアが後手に回った
フルマラソンでは起きないのですが、ウルトラマラソンでは必ず股関節が痛くなります。それは昨年のウルトラマラソン3レースでも同じように起きており、特に初のウルトラマラソンを走ったチャレ富士118キロでは大きな痛みとなり、後半ではかがむこと・屈伸することが困難になりました。そのため、次走の野辺山やサロマでは、エイドごとに10〜20秒ほど立ち止まり、必ずストレッチを入れることをしていました。が、今回は試走ということで、エイドはなく、立ち止まるのは赤信号だけ。「一緒に走っているから遅れてはいけない(遅れたくない)」という心理が働いた分、ケアが後手に回り、結果、股関節へのダメージが着実に蓄積されてしまいました。

 

*同じようなことを、自らこちらの記事に書いていました。

ウルトラプロジェクトメンバー 野辺山ウルトラ100kmも完走 〜レース前に暑さ対策したから周りが話すほど暑くはなかった〜 その2 | ウルトラランナーへの道 ブログ

 

 
正直、大惨敗なチャレンジ富士五湖ウルトラマラソンの試走ではありましたが、現場に行ったからこそ、気づきを得ることが出来たのは間違いありません。この気づきを学びに変えて、本番までの間、出来る限りの準備を重ねて、作戦を練って行きたいと思います。4週間近くあれば、まだ出来ることは沢山あります。一度、ゼロベースで作戦を練り直します。

 

今日は、ここまでー。

ソウル国際マラソン 体験記

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■持ち物
スタート前
 30分前(アスリチューン赤、カツサプ×2、ベスパ)

 

レース中
 アスリチューン(白)x2
 ベスパ ハイパー×3
 オーガニックジェルβ(強化版)×3
 電解質パウダー×3
 塩熱サプリ×1袋

 

装備(別大と変わりなし)
 adizero Japan boost3
 naked
 ウルプロシャツ
 ウルプロパンツ
 CW-X パンツ
 Itoitex(イトイテックス)の靴下(新品)
 R×Lの手袋の2重+ホッカイロ
 R×Lのレッグウォーマー

 

■作戦

 

■結果
 ネットタイム 2:52:14(旧PB 2:55:10より2’19更新)
 ラップ 19:59-19:30-19:39-19:47-19:40-20:31-21:13-22:18-9:43
 前半ハーフ 1:22:40(48%)
 ※ベストであるハイテクハーフより、約1分半速いが、中間地点が少し手前にあった気がする。1:23台が正しい数値な気がする。それでも、1分以上速い。
 後半ハーフ 1:29:34(52%)
 平均ペース 4'04"91

 

■良かった点
 ・キツい差し込みがくる中でも、PBを更新できた
 ・想定した展開ではなかったが、結果は想定の範囲内
 ・30キロまでは4’00ペースで攻めることができた
 ・いい感じで、今シーズンのフルマラソンを締めくくれた
 ・電解質パウダーを導入して正解。無かったら試合終了していた
 ・負の連鎖が続き、明るい兆しが最後まで見えなかったが、意地で走りきった

 

■改善点
 ・ゲイターがゆるく、途中でズルズル落ちた
 ・装備が多すぎ(腰にジェルが当たり、痛い。更には重たい)
 ・靴下が新品で途中で足裏が痛くなる。レース後、足裏に水ぶくれと出血あり。
 ・差し込みの原因はオーバーペースと前日と当日の食事。海外レースの食事は大きなポイントを知りながら事前対策が甘かった。
 ・電解質パウダーがうまく摂取できず。ぶっつけ本番では難易度高く、手袋は粉まみれ
 ・別大より寒くなかったが、同じウェアリングを選択してしまった(ホッカイロと2重手袋は不要)
 ・2’50を切るペースでは集団ができず、基本単独走。集団がいたら、少し休む時間に使う。分かってはいたが、別大が特殊な環境。
 ・カフェインを2週間抜いたが、オーガニックジェルの効きがイマイチ
 ・ガーミンのランニングダイナミクスポッドが機能せず(せっかくの本番データ摂取できず)
 ・沢山ジェルやサプリを用意したのが良いが、補給計画が存在せず
 ・naked内で沢山入っているが、探すのに大きく手間取る(結果、電解質パウダーは1個落下)

 ・韓国のど真ん中を走っているのに、全く景色やコースが思い出せず


■前日準備~スタートライン
12時過ぎに韓国到着。思ったより寒くない。リムジンバスか地下鉄で移動するか、最後まで迷うが、せっかくの機会なので韓国の交通機関網も知りたいので、地下鉄を選択。100分ぐらいで受け付けのある最寄り駅に到着予定が、慣れない移動のため、予定+60分ぐらいかかってしまう。無事に最寄り駅に到着して、日本事務局にて受付完了。「今回の日本人は500名ぐらい」と聞き、「思ったより多いかも」と思う。そこからホテルまで移動するが、この移動は乗り換え無しで日本の山の手線のような周回電車だったのでラクに移動できた。ホテルに到着して、日本人と分かると、即日本語で対応してくれる。良く見ると、明日の大会に向けて周りは日本人が多め。ホテルに入り、ホテル周辺を軽くジョグ。少ししか走っていないのに、周りがスタバだらけに驚く。左の足首とスネが気になっていたが、身体が温かくなるとそこまで気にならない様子。ホテルに戻り、ちょうど良い時間になったので、晩飯を調達に出かける。韓国飯は明日の楽しみに取っておき、近くのコンビニで購入。カーボローディングという得意の暴飲暴食を始める。久々に食べるポテトチップスがやけに美味しかった。幸せな瞬間。テレビを付けても韓国語なので、Youtubeを見て気持ちをリラックス。「明日の準備をしなくちゃ」と思いながらも、移動疲れがあり、そのまま就寝。準備は少し早起きして、当日朝に行った。朝起きて、窓から外をみると曇り模様。走るのは絶好のコンディションの予感。今回は初めての後泊なので、大きな荷物はホテルに置いていき、着替えとお金だけを持って、いざ出発。待ち合わせ場所に向かう。

 

■スタートライン~スタート
事前情報では、手荷物預かりは7時15分まで。スタートラインに並べるのは7時45分から。日本の大会と違って、ブロックで長い時間を待機せずに済むので非常に有り難い。時間になるまで、近くで準備運動とウォーミングアップ。スマホをいじる。ゴールドラベルの大会だけあって、会場を大音量で盛り上げようとしているが、さっぱり言葉はわからず。かなりうるさいと感じながらも、ラジオのように聞き流す。手元の時計で9時40分。スタートラインを見てみると、既に大きな集団が。並んではいないが、そこに待機している模様。「よし行くか!」と思い、列に並び出す。日本人事務局でもらったカッパが思ったより暖かく、寒さを感じることなく、レースに集中できる予感あり。並んでいたら、「ウルプロの方ですか?」と後ろから同じ日本人に声かけられる。「そうですよ。お互い頑張りましょう」と軽く会話。「アジアでも、このウェアは声かけられるかー」と思ったが、向こうも日本人(関東近辺に住むであろう)なのだから、そこまで大きなことではないことに気づく。ソウル国際では、「2:50〜のペーサーを用意」とパンフレットに書いてあったが、風船をつけたペーサーが見当たらず。3:00のペーサーは隣に並んでいるのに・・・結局、最後まで見つからず。パンフレットにも載っていたのに、なんだったんだろう。風船がなかっただけ?事前に破れちゃった?どうせ、2:50のペーサーには最後まで付いていけないので、マインドシェアから消去。あくまで、自ら立てた作戦を実行することに専念する。8時にエリートがスタートして、前につめる。最後にスマホを見たところ、「スタンバイ」という文字が目にとまる。前につめたことで、前から10列目ぐらい。8時10分ぐらいからスタートという頭でいたが、韓国語でカウントダウンらしきものが始まる。「なんだ??」と思っていたら、号砲がなる。手元の時間で8時5分。日本の大会は時間管理がしっかりしているので、「この辺りも違うなぁ〜」と思いながら、無事にスタート。大きなアクシデントなし。今回はネットタイムなので、ゲートとくぐると同時に、ランニングウォッチを押した。

 

■スタート~5km(19:59)
10列目ぐらいだったので、そこまで混雑せず。多少遅い人もいるが、あまり気にせずに、スイスイ前に進むことに。目安にしやすいランナーを探す。スタートがスムーズだと、ストレスがなく、気持ち良い。最初の1キロ 4’08を計測。体感とのズレはそこまでなし。いい出だし。ただ、ここで左右のゲイターが気になり出す。フルの時は、C3fitのゲイターを履いているが、初めて履いたハイテクハーフの時から、緩さを感じていた。ただ、レース前にしっかりと膝下まで伸ばすことでズルズルと下がることはなかったが、今回はそれを忘れていることに気づく。「気になるけど、まぁ大丈夫でしょう」と思っていた途端、右のゲイターが見事に下がっていく。足首までズレる。「まだ2キロも走っていないのに、どーして?」と思いながらも、いつ直すかを検討する。いい感じでスピードに乗ろうとしているタイミングであるので、このまま行きたい気持ちと、先延ばししても何も良いことがない気持ちが折り混ざる。やっぱり、早めに手を打つことを選択。仕方なく、2キロの案内表示板で端に立ち止まり、左右のゲイターを膝下まで上げる。約5秒のロス。「焦るな、焦るな」と言い聞かせて再スタート。周りを見るが、同じようなペースで走る人が一向に見当たらず。前を走る人を抜き続ける。

 

■5km~10km(19:30-39'29)
5キロで20分ギリ。ほぼ設定通り。ただ、設定通りではあるが、無理して走っている分、多めの汗が吹き出してくる。「この低い気温で、この汗の量かー」と先の長い戦いに不安要素を感じる。合わせて、この辺りから10キロマラソンの人がコースに現れ出す。ソウル国際は前のゼッケンだけなので、後ろ姿だけでは判別出来ず。意外とさばくのに、ストレスを感じる。走力は無さそうだが、短い距離な分、意外と飛ばしている。今回は、いつも履いているものと同じ靴下を新品で履いたのだが、右の足裏に痛みを感じ出す。新品のノリが邪魔して、足に張り付いている感覚。「あぁー、やっぱり、本番前に一度使うか、最低でも洗えば良かった」と思うが、大惨事になるレベルではなさそう、と位置付ける。ここで、エリートのトップ集団とすれ違うが、日本人選手は見当たらず。

 

■10km~15km(19:39-59'08)
10キロは、想定より30秒近く速く通過。コンディションが良くて、身体が自然と動いているというより、ストレッチをしてスピードを出している。無理をするのは事前の作戦通り。ここで、ようやく見つけた同じようなペースの人たち。青シャツ君とオレンジのタンクトップ君、欧米系のランシャツ。気持ち的には楽になるが、呼吸が既に苦しい。抜かれ抜かれつつを繰り返す。ピッタリと横につくと気まずいので、並走することに。周りに人がいると断然走りのリズムが作りやすい。

 

■15km~20km(19:47-1:18'55)
予定にはない15キロで無意識にタイムを見てしまう。「別大と違って、レースに100%集中できておらず、タイムを意識した走りになっている」と自覚が生まれる。良くない傾向。タイムについて、設定した距離だけで意識するように、余計な邪念を取り払う。15キロで初の電解質パウダーの摂取。が、色々とnakedに入れ過ぎているせいで、うまく取り出せない。取り出すために、ペースダウン。「やっと出せた!」と思った瞬間に電解質パウダーが1つが落下。。。「拾う?進む?」の選択で瞬間的に「進む」を選択。ぶっつけ本番で電解質パウダーを取るものの、走りながら袋を開けて、水に溶かすのは難易度高過ぎ。すぐに諦めて、唾で溶かす作戦に変更。が、そもそも開けるのに苦労する。切れ目の位置が思い出せず、無理矢理開けると、粉が舞い、手袋が粉まみれ。気にしている場合ではないので、そのまま進む。黒を手袋な分、粉が目立つ。17キロ過ぎた辺りで、「ボチボチ板橋Cityがスタートする時間なはず。互いにベストを尽くしましょう」と荒川沿いに念を送る。この辺りで、暑さを感じ始める。手袋を1枚外して、nakedにしまうが、腰付近が荷物でパンパンになる。あー、邪魔臭い。「手袋捨てちゃおうかなぁ」と思うが、一瞬で我に立ち返る。一時的な欲求で捨ててしまうのは勿体ない。荷物の多さにに「ウルトラマラソンじゃないぞ!本当に全てを使い切るのか?」と自らの準備物を疑い出す。順調さを感じる反面、既に疲れを感じるようになり始める。

 

■20km~25km(19:40-1:38'35)
20キロ通過で時計を見て、キロ4を大きく切っていることを自覚。想定以上にハイペース。というより、オーバーペース。「本当はペースを抑えたい。でも、ペースを抑えるには勇気がない」結局、セーブする勇気が持てず、そのまま進む。20キロで、ベスパ ハイパーの1個目を摂取しようとした瞬間、持っていた手に力が入り、70%が飛び出し!あー、勿体ない。そして、既に何かがおかしい。まだ、半分の距離で、脳の指令と身体の動きにズレを感じる。嫌な予感。無理して走っている分、あらゆる箇所に力が入っている。全身から力みを取りたく、肩回しや両手をブラブラさせるが、今のスピードでは力を抜くのが難しい。ここでハーフを通過。手元の時計で「1時間22分台」。一瞬、思考停止になる。ハーフのベストは、1月のハイテクハーフの84分。そのハーフベストを2分も上回るペースで走っているわけだから、「そりゃ苦しいわけだ」と妙に納得する。苦しい理由が分かった瞬間。ここで、ベスパ ハイパーを摂取したお陰、呼吸が少し楽になる。ただ、いつもは、このラクな感覚が3-4キロ持つのに、今日は1キロしか持たない。いつものリズムの良さが未だに掴めない。ここで想定以上のオーバーペースが祟ったせいか、21キロから右腹に強烈な差し込みが始まる。差し込み自体に驚きはないが、いつもより痛みが強く深い。「結構、痛いが少しすれば治るだろう」と思い、考えないようにするが、痛みが永遠と続く。ただでさえ、呼吸が既に苦しいのに、差し込みの影響で顔は苦悶の表情に。「スピードを緩めたい。でも、まだ先は長い」を反芻しながら、ひたすらに前に進む。足を止めたら負けな気持ちが強い。「痛いこととスピードを緩めることは違うこと」と頭の中で無理やり切り分け作業を始める。まだ、頭の方は何とか動かせる。事前に作戦を立てていたとは言え、今回は、前半に無理をした分、残り20キロ近くは苦しい戦いが続きそうと感じる。ここで、前半の想定以上のオーバーペースを後悔する。「加減が効かず、少しやり過ぎちゃったかな?」と。

 

■25km~30km(20:31-1:59'06)
25キロでも、差し込みが続く。未だに手を緩めてくれない。流石に気持ち的には大分落ちてきた。「もう止めたい。歩きたい」気持ちと、「このまま日本に帰りたいから、空港に向かいたい」気持ち。「走る」という前向きな気持ちに全くなれない。ただ、わざわざ韓国まできて、歩くのは最悪に格好悪い。今の思考と自らの価値観が対立し出す。精神的には大分最悪な状態。歩きたい気持ちと、歩きたくない気持ちのがっぷりヨツが続く。ここで、スタート前にfacebookの投稿に対するコメントで「スタンバイ!」と書かれた文字を思い出す。これは「画面を通して、日本からの応援してますよ!というもので、同じような人が何人いるか分からないが、画面を通して応援してくれている人がいるはず!と声も人もいない日本からの応援を信じてみる作戦を考える。歩かない気持ちが少し優勢になる。更には、別大の時のように「30キロで仲間が待っている」と脳を騙すようなことを考えて、どうにか現状打破を試みる。でも、事実も思考も一向に変わらない。強めの差し込みの影響で、明らかにフォームが崩れ出す。気づくと足音がおかしい。脹脛に体重を乗せた負担をかけるフォームになっているが、差し込みが治らないことにはフォームを修正できない。分かっていても直せない苦しさ。イライラする気持ちが募り出す。25キロ過ぎでオーガニックジェルを摂取するが、イマイチ効かない。気持ちだけでも、シャキッとしたいのに。うーん、もう。ここから段々と、案内表示板がボヤけて見え出す。今までにない経験。「次、何キロだっけ?」と記憶も曖昧に。負のスパイラルど真ん中。

 

■30km~35km(21:13-2:20:22)
ギリギリ、キロ4ペースをキープ。差し込みの影響でフォームを崩して走っていた分、腰が明らかに落ちていることにここで気づく。「立て直せ!」と身体に信号を送るが立て直せない。後傾になっていることで、ストライドが伸びない。伸ばせない。間違いなく失速しているが、立て直せる兆しなし。更に、ヤバい予兆である1キロが長く感じ出す。明るい兆しが一向に見えてこない中で、最後のベスパ ハイパーを注入。飲んだ後は少しだけ呼吸が楽になるが、効くのはやっぱり1キロ余り。時間にして4分程度。「前半の貯金で何とかなるはず!」と信じるが、徐々に後続ランナーに抜かれることが増えて、焦る気持ちが募る。合わせて、電解質パウダー2つ目を飲むために水を取るが、取った瞬間にこぼしてしまい、紙カップは空っぽに。次の給水まで水を飲めないだけでなく、電解質パウダーを再度粉状のまま摂取することになる。少し口に入れては唾で溶かすを繰り返すが、口の中の水分がドンドン持って行かれる。「み、み、水〜」と追い込まれて、スポンジの水を飲もうと考えるが、リスクが高く、実行できず。悩ましい選択だが、攣る予防はしておかないと、後で大事故になると思い、仕方なく、唾で飲み続けることに。5キロに渡り、唾で飲み続けて、電解質パウダーを飲み終える。

 

■35km~40km(22:18-2:42'40)
ついに、攣る前兆が訪れる。「今回もやってきたか!」しかも、痛みを訴えてくる場所が脹脛ではなく、右膝の裏で想定と違う。直感的に「大きめの筋肉や神経が集まっている箇所だから、攣ったジ・エンドだな」と感じる。攣ったら、歩くこともままならない予感。攣ることも最悪だが、ここで歩いたら確実に気持ちも切れてしまう。30キロ以降は、明らかに前半の貯金をもうスピードで食いつぶしているので、どうにか最低限のペースに戻したいが、ちょっとでもペースをあげようとすると、右膝裏からの攣るアラートが大きくなる。「何が出来ることはないか??」とおここで塩熱サプリの存在を思い出す。急遽、取ろうと思うが、しまった場所が思い出せず、悪戦苦闘。無駄なストレスがかかる。袋が見つかった後、開けたらすぐに3個出てきたので、とりあえず口に放り込む。すぐに噛まずに、口の中で遊ばせるが、気分転換にはならず。今日は何をしても快復するキッカケがつかめない。浮上するポイントが見つからない。かなり苦しい呼吸と視界のボヤけで精一杯のところに、右膝の後ろのケアが加わる。ぶっちゃけタイムとかどうでも良くなっている。あるのは、ゴールしたい気持ちだけ。この区間は橋を登って、橋の上を走る箇所であったが、普通の道路と違い、見晴らしが良い分、先が遠く長く感じる。

 

■40km~ゴール(9:43-2:52:14)
40キロの時点で時計をみると、ついにキロ4から陥落。「まぁ、仕方ない。これが今の実力だ」と自覚する。その反面、「攣らなければ、自己ベストは更新できる」と確信する。残りの2キロ弱はもがいて、51分台を目指したいと思うが、身体が言うこと聞かない。足は止めないが、気持ちが前向きになれず、もう攻められない。51分を目指して無理するより、身体を守ることを選択。情けないが、これが今日のベストな選択と言い聞かせる。呼吸の苦しさと視界のボヤけは無視して、攣らずにゴールすることだけを考える。ここまで来たら、意地しかない。残り1キロを切って、ゴールの陸上競技場が見えてくる。この辺りは沿道が応援してくださる人で溢れていた。気持ちは嬉しいが、反応する元気も気力も残ってない。出来るのは、会釈と口をパクパクするだけ。下手な動きをして、脚が攣ったら大惨事のため、気持ちだけ有難く受け取る。最後も「1キロ長い。早くゴールしたい」ばかりを考えて、競技場内に入る。時計を見ると、50分台前半。「残りのトラックを頑張れば、51分台行けるか?」と思うが、結局思うだけ。最後まで、身体は思った通りに動かせず、ゴールイン。手元の時計で、2時間52分13秒。

 

■ゴール後
やっと立ち止まって、呼吸が落ち着き出す。足も攣る寸前だが、何とか最後まで持った。トラックの側にある柵を支えにして、気持ちを切り替える。周りを見渡すと、結構な日本人がいることに気づく。同じようなタイムで走っていたようだ。ゴール後に欧米系の方と談笑している日本人をお願いして、ゴール後の記念写真。その後、手荷物エリアまで歩くが、真っ直ぐ歩くことも困難な状況。座り込みたいが座ってしまうと立ち上がれない気がするので、牛歩で前に進む。お土産の品を受け取り、ポカリのブースで写真を取り、無料のマッサージを受けて、やっと普通の人間らしい精神状態に戻り出す。ここで、板橋Cityのことを思い出して、応援ナビを開く。ケガで苦労していた仲間のランナーが3時間12分台でゴールしていて、思わずガッツポーズ。周りの外国人の人たちから若干白い目。この時点で、まだゴールしていない仲間もいるので、改めて荒川沿いにエールを送る。ポカリのブースやマッサージを受けるために、走ったままの格好で待っていたため、身体が冷えてしまい、ブルブル震え出す。周りの外国人の方も、その国の言葉で「きっと大丈夫?」を声をかけてくれるが、意味が分からず、とりあえず「OK」とうなずきで反応。が、結構やばめの震えで低体温症の可能性を感じたので、手荷物預かり所に行き、すぐにウェアを着て、震える身体が落ち着き出す。その後、「今回は記憶が相当混濁しているから振り返りを書くのは難しいなぁ・・・」とぼんやり考えつつ、近くで配っていたインスタントコーヒーを飲むと、あまりのおいしさに感動する。2週間ぶりのカフェイン。そのコーヒーの温かさが疲れた心に強く突き刺さり、何故だか涙がこぼれ出す・・・ゴール後に泣いたことなんてないのに。不思議な感情だったが、「本当に、このレースが苦しかったのかな?」と思うことにした。

 

おしまい。

『ソウル国際マラソン』は、無難な走りでは物足りない

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この週末、人生初の海外レースである「ソウル国際マラソン(ソウルマラソン)」を走ってきました。韓国語が1mmも分からず、とにかく心細かったのですが、日本からの応援を強く感じて、何とかゴールできました。

 

レース結果は以下の通りです。

 

ネットタイム 2:52’14

※グロスタイムなし

※2月の別大から、ネットで2’19更新

 

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今回は、2月に別府大分毎日マラソン(以下、別大)に引き続き、PBを更新することができました。別大の時に比べると、モチベーション面・コンディション面ともに、決して絶好調と言える状態ではない中で、それなりの結果を出すことが出来たのは個人的に良かったです。金曜日の時点では、左足首と左脹脛に強い違和感があり、不安満載だったのですが、いつもお世話になっているケッズでケアをしてもらい、ギリギリ間に合った感じです。

 

今回は、韓国という海外まで走りに行ったわけですが、別大より数秒速いペースで淡々と走る(いわゆる、無難な走り)ことで、「自己ベスト更新」「2度目のサブ3の達成」だけでは収穫が少ない(ちょっと物足りない)と思い、ソウル国際では「来シーズンの目標となるサブエガ(2:50切り)に向けた、自らの走力チェック(本番レースを活用した現在地の把握)」をする機会にすることにしました。私の言葉でいえば、普段とは違うレースをあえて行い、実験という検証をしてみることにしました。

 

とはいえ、このブログでも何度もお伝えしているように、現時点でサブエガをする走力がないことは自分自身が一番分かっているのですが、あえてそれを意識した走りをすることで、得られるものを多いと思うんです。私の考えでは、マラソンは「強みや出来ていることを伸ばすスポーツ」ではなく、「苦手や出来ないことをいかに減らしていくか」のスポーツ。出来ないことに気づければ、それをトレーニングを通じて、穴埋めしていけば良いわけです。オセロでいえば、苦手な黒の陣地に気づくことで、トレーニングを通じて、徐々に白にひっくり返すイメージを持っています。ただ、そのためにも、正しい現在地をつかむことが大事になってきます。

 

今回のソウル国際では、具体的に次の3つを意識して走ることにしました。

 

1)自己ベストを更新する

2)周りにいる初のサブ3を達成した後の2戦目のタイムを基準とする

3)サブエガ(2:50切り)達成に向けて、Fさんの古河はなもものラップを参考にする

 

※Fさん→同じランニングチームに所属して、先日の古河はなもものでサブエガを達成した私の一歩も二歩も先行くランナー

 

1)自己ベストを更新する

 

別大は2:55’10で、感覚的にこの6週間での成長は1~2%だと感じていました。目標タイムを設定するとすると、次の目安値を持っていました。

 

・2:55’10×0.98=2:51’39(4’04/kmペース)

・2:55’10×0.99=2:53’24(4’06/kmペース)

 

簡単に言えば、ものすごい良く走れて、2:51台、狙った通りなら2:52台、コンディションの悪さが影響すると2:53台に考えていました。

 

最近強く思うのは、【インターバル1,000m×6本(r=70-80)を回せるスピード+30秒】が、【自分にとってのAT値】ではないかということです。具体的に言えば、私の場合、1,000mのインターバル走は、3'35では回せるが、3'30ではきつい。つまり、フルマラソンでいうと、4’05なら走れるが、4'00では難しいということです。あくまで私のタイプ(スピード<スタミナ)に当てはまる方式ですが、個人的に、この方程式は結構信じています。

 

 

2)周りにいる初のサブ3を達成した後の2戦目のタイムを基準とする

 

周りをみると、サブ3達成後の2戦目では、50分は切れないけど、55分を切ってくる。2:52~2:53辺りが基準となることを事前に調べていました。勘違いして欲しくないので、あえて補足しておくと、「周りのランナーと比べて競おう」という勝ち負けをするつもりはみじんもなく、あくまで客観的な事実として、「どんな成長カーブを歩んでいるのか」という参考データとして活用しています

 

3)サブエガ(2:50切り)達成に向けて、Fさんの古河はなもものラップを参考にする

 

これは別大の振り返りで、【4’00/kmで30キロまで突っ込む走り】をするという自らのチャレンジ項目に設定していました。

 

 

このチャレンジ項目を書いた時に、「この走りは、ソウル国際で出来たらいいかなぁ~」と思って、掲げていました。簡単に言えば、「前半になるべく貯金を多く作って、30キロまで耐える。30キロ以降はその貯金で逃げ切る」という作戦です。

 

こんなことをぼんやり考えなら、ソウル国際マラソンのスタートラインに着きました(全然、振り返りまで行き着かず・・・)

 

今日は、ここまでー。

私が『ソウル国際マラソン』に参加する理由

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いよいよ、今シーズン最後のフルマラソンが迫ってきました。今シーズンは5回レースを走る予定だったのですが、10月の水戸黄門漫遊マラソン・11月のつくばマラソンを故障のため、DNSしたため、結果、3レースだけになりました。

 

1レース目は10月の松本マラソンで、2レース目は2月の別府大分毎日マラソン。そして、今週末に、3レース目である『ソウル国際マラソン』を走ります。

 

 

ランニングを始めたのが、2016年1月1日で、今は3年目なのですが、初の海外レースにチャレンジします。

 

「3月は他にも、沢山マラソン大会あるじゃん。どうして、わざわざソウルまで行くの?」と思われる方もいると思うので、経緯も含めてお伝えしたいと思います。

 

ものすごく簡単に言うと、3月は静岡・はなもも・板橋Cityと毎週のように大きな大会が毎週開催されていますが、どうしても心惹かれるレースがなくて・・・気分が乗らなかったというのが一番の理由です!

 

せっかくフルマラソンを走るのであれば、前のめりになるような気持ちで走りたく、更に欲を言えば、自己ベストが狙える大会に出たい。

 

これは多くの方が同じようなことを考えるかも知れません。私は静岡・はなもも・板橋Cityも正直ピンと来る感じがなくて、「何か良さげなレースはないかなぁ~」と思い、ネットで探して時に出会ったのが、ソウル国際マラソンでした。

 

最初は「マラソンのために、海外まで行くかぁ?」と否定的な考えだったのですが、周りのランナーがベルリンマラソンやシカゴマラソンに行く姿を見て、「ソウルなら飛行機で3時間弱。これは東京→大阪の新幹線にのっている時間と変わらない。思ったより全然近いので、行ってみよう!」という気持ちに変わっていきました。

 

更に調べていくと、私にとって良さげな条件が沢山ありました。

 

1)フラットな高速コース

 サブ10(2時間10分切)を10回以上達成している、川内優輝選手のベストタイム(2:08:14)は、実は2013年のソウル国際マラソンです。「これなら、もしかして速く走れるかも?」と期待できそうですよね。また、あくまで又聞きの話ですが、新コースとなった東京マラソン以上の超高速コースとの噂も聞いています。

 

2)2時間50分から10分刻みのペーサー配置

 サブ3を切るペーサーが配置されている大会は初めて耳にしました。2時間50分のペーサーについていくかは当日のレース展開やコンディション次第ですが、目安となるペーサーが分かりやすい形でコース上にいることは非常に心強いです。

 

3)日本の3月より気温が低い

 先日の静岡の時は急に気温が上がって、走れなかった人が多かったと思います。春を迎える日本の3月は寒暖の差が激しく、時には風も強く吹く。私は暑くなるとからっきし走れなくなるので、なるべく気温が低い中で走りたい。

 

4)日本事務局経由で申し込むとAブロックからスタート

 ここはメリットとは言えないかも知れません。正直、結構怪しい気がしてきました。正直、一番前のブロックで走れる!と期待していたのですが、パンフレットを見る限り、全体が5ブロックでした。ソウル国際マラソンは、東京マラソン並の規模(30,000人超)の大会なので、Aブロックにも相当な人数がいそうですね(何千人規模でしょうか?)

 

5)グロスタイムはなくて、ネットタイムだけの計測

 日本ではグロスタイムが標準ですが、ソウル国際マラソンはネットタイムだけを計測しています。スタートからのタイムラグを考えなくて良いのは、気持ち的にすごくラクになれますね。更には、別大のような持ちタイムが求められる大会でも、ソウル国際マラソンのネットタイムで申請が出来るのは非常に有り難い(別大はホームページに記載されている)

 

6)日本人専用ブースでの受付できる

 韓国語は1mmも分かりませんが、専用ブースがあるというだけで大分気持ちはラクになります。

 

7)前走の別府大分毎日マラソンからの間隔が6週間

 心のチャージするためにも、更にレベルをアップさせるためにも、6週間ぐらい必要だと思っていました。自画自賛ではないですが、我ながら良い読みだと思います。この2週間ぐらいで、大分気持ちの方は走れる状態まで戻ってきました。

 

8)時差がない

 時差があると体内時計を調整するのに時間はかかりますが、韓国は時差がないということで、前日入りでも調整しやすいはず。泊まる日数が少なければ、それだけかかるコストも抑えられますね。

 

このように、私にとって、メリットの大きい大会だと思い、ソウル国際マラソンに申込ました。はて、どのような結果が待ち受けるのやら。

一応、年末から自己ベストを連続更新中なので、その流れでソウル国際も自己ベストで走りたいのが本心です。4月のウルトラマラソンシーズンに向けて、フルマラソンを良い結果で終えて、次のステップに進みたい。

とはいえ、不安要素は沢山があるので、うまく行かないこともあれば、レースの前後で結構やらかすことも起きるでしょう。ただ、起きたことを全て受け入れて、できるベストを尽くして来たいと思います。

 

今日は、ここまでー。